スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
FC2ブログランキング FC2ブログランキングに参加しています!
面白かったり、気に入っていただけたら押して下さい!

第13話 休息


ハンゾウはクララの治療ですっかり回復していた。
となりにはウコン、いやサイゾウがいる。
「ハンゾウ、お前は拙者などいなくとも立派に成長した。
 そして今、苦楽を共に歩む大切な仲間もそばにいる。
 もう兄など必要ないでござる」
諭すようにウコンはハンゾウに言う。
「わかってるよ、兄さん、もうとっくに…
 少し自分を説得するのに時間がかかっただけさ…
 きっと…もう自分の足で歩ける…
 もう大丈夫だよ!」
いつも冷静で大人びた雰囲気だったハンゾウが子供のようににこやかに答えた。
そんな2人を見ながらロココは思っていた、
兄弟かあ、いいよな、きっと最後にはちゃんとわかりあえる存在なんだろうな…
ロココは孤児院で育った。
今までずっとひとり…両親も知らない…
そのせいだろう、ロココは仲間が、チームが大好きだ、みんなが大きな家族みたいで…
ロココの脳裏にトノの言葉が横切る。
「力を出し惜しんでいる場合ではないのじゃ!オヌシ達はチームなのじゃ!」
ロココは拳を強く強く握りしめた。
ロンはいまだ興奮状態だった。
自分の両手のひらを見ながら、
「すっげえ、あんなことが出来るなんて…」
と繰り返し独り言のように言っている。
「よし、そろそろ行くぞ、みんな」
ロココがロンの肩を叩いて言った。
「色々と世話になったな、トノ。
 これから先は自分達で考えて、やれるだけのコトをするよ。
 きっと結果はついてくるだろ…」
「うむ、期待しとるぞ」
フィールドを立ち去るロココの背中は来た時よりも幾分大きくなったように見えた。
ロココ達を見えなくなるまでその場で見送ったトリデの3人。
「もうこれで拙者達の役目も終わりでござるか…」
「何言っとるんじゃ、三人が死ぬ未来をみたわけじゃないぞ、
 まだまだやることはたーくさんある!」
トノの言葉にウコンとサコンは珍しくにんまりと笑うと答えた。
「そうでござるな!」
フィールドを後にしよう、という時になってサコンがトノに聞いた。
「あのことはロココに話したんですかい?」
トノは目を閉じると、
「いや、言えなかった…きっと知らんほうがいい…」
「そうですか…」
「その時がくればわかる、なるようにしかならんじゃろ…」
そういうとトノは歩き始めた。
3人の去ったルインズフィールドは再び静寂を取り戻す。
そして翌日…センターにトリデのリタイアが受理された…


「ロココ!ロココ!!」
……んん、うるさいなあ……
「いいかげん起きろ!!!」
ズガン!!!

トリデとの一件の後、前日から丸々2日寝ていなかったロココは、
泥の用に眠っていた。
頭を抑えながらロココがやっとノソノソと動き出した。
「痛いなあ、せっかく良い夢みてたのに…」
殴ったのは…ああ、やっぱりクララか…メディコにしとくのはもったいないな…
「う~ん、みんなは?」
目一杯のびをしながらロココは聞いた。
「もうとっくに起きてるわよ!あんた今何時かわかってるの!?」
「ん?…4時…おお、もう夕方じゃん!!」
「あんた昨日帰ってきてから、ほぼ丸一日寝てたのよ!」
「へへへ…」
ロココは頭を掻きながら、クララのいれてくれたコーヒーを口に運んだ。
「やっと起きたか」
アジトのミーティングルームではハンゾウが一人、やはりコーヒーを飲んでいた。
昨日のことを思い出してロココがニヤニヤしながらハンゾウをみると、
「なんだよ、気持ち悪いな」
ハンゾウも少しバツが悪そうに照れていた。
「ロンは?」
「ロンならもう随分前から外にいる、昨日覚えたことを練習してる、ずっと」
ほお~
ロココは感心だなあ、と声をあげた。
「ナナシとユニは?」
「2人はサロン、何かロックハートの連中と
 すっかり仲良くなって盛り上がってるって、連絡があった」
「ハハハ、のんきなもんだな、あいつららしいや」
散々寝といてコイツもよくいうな、とハンゾウは思った。
「さっきセンターから通達があった、トリデのリタイアだ」
「そうか…」
これで残っているのはロココ達「スピットファイア」と「ブライトンロック」の2チームだけになった。
もういつデュエルの申し込みがあってもおかしくないな…
空になったコーヒーカップを見ながらロココは考えていた。
ガチャ。
ユニとナナシが帰って来た。
「ただいまあー」ユニが能天気な声をだす。
「おっロココ、起きたか」とナナシ。
「お前らなあ」ロココが飽きれたようすで答えた。
「いやいや、大変だったんだよこれが」
「何かあったのか?」ハンゾウが聞く。
「うん、サロンで、…まあ遊んでたんだけどさ、
 そしたら何かみんなして気分が悪いって言い出すんだよ。
 で、気がつけば俺もどんどん気分が悪くなってさ…」
「何だったんだ、いったい?」
「うん、何かサロンの熱処理機の故障でガスが漏れてたんだよ」
「で?」
「うん、で、たまたまユニがいたもんで、サロンの空気を浄化して、
 体調くずしてた連中も治して、一件落着」
「ふうん、そんなことがあったのか…」
みんなの視線がユニに集中した。
「そうっすよ!俺大活躍したっすよ!」
「わかったわかった」クララが笑いながらユニの頭をなでる。
「ムギー!年下の癖に俺を子供扱いするなー!!」
アジトの中がしばしの間笑いに包まれた。
スポンサーサイト
FC2ブログランキング FC2ブログランキングに参加しています!
面白かったり、気に入っていただけたら押して下さい!

テーマ : マンガ ジャンル : アニメ・コミック

コメント

管理者にだけ表示を許可する

メインメニュー
第1話(マンガ版)
第2話(マンガ版)
第3話(マンガ版)
第4話(マンガ版)
第5話(マンガ版)
第6話(マンガ版)
第7話(マンガ版)
第8話(マンガ版)
第9話(マンガ版)
第10話(マンガ版)
第11話(マンガ版)
第12話(マンガ版)
第13話(マンガ版)
第14話(マンガ版)
第15話(マンガ版)
第16話(マンガ版) NEW!

第2章
プロローグ
第1話 ヒーロー
第2話 反乱の旗印
第3話 教官
第4話 はじまり
第5話 引き金
第6話 ロミオ
第7話 野性
第8話 突入
第9話 運命
第10話 コンビネーション
第11話 水魔
第12話 足止め
第13話 助っ人
第14話 閃光
第15話 三眼の男
第16話 極炎の宴
第17話 裏切り
第18話 覚悟
第19話 ロン
第20話 仇
第21話 真実の扉
第22話 弟

第1章
プロローグ
第1話 きっかけ
第2話 出会い
第3話 デュエル
第4話 誤算
第5話 決着
第6話 余韻
第7話 密会
第8話 油断は禁物
第9話 兄弟
第10話 涙のむこう
第11話 トリデ
第12話 チカラ
第13話 休息
第14話 決戦の時
第15話 逆転
第16話 軌道
第17話 必殺技
第18話 狂気
第19話 光
第20話 喜びの中
エピローグ

登場人物相関図

その他のイラスト
フィギュア
リンクフリーです!






質問・ご感想・その他

名前:
メール:
件名:
本文:

カテゴリ
プロフィール

コイケタク


絵と物語:コイケタク
自作の漫画と小説を
描いています。
よろしくお願いします。

リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる


FC2 Blog Ranking
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。